読書記録

言語

日本語教師のための入門言語学 -演習と解説-

言語学の入門書。

言語研究の歴史から音声学、音韻学、形態論、統語論、意味論と主要分野を一通りカバーした文字通りの入門書。 新しめの本なので、最後に比較的最近の分野である認知言語学にも一章を割いています。 練習問題もあり、回答は単に正解を示すだけなく、その理由が詳細に解説されているので、独習向きですね。

私は大学の講義・演習をとっているつもりでノートを取りながら読み進めましたが、1章あたり2〜3時間かかりました。 週1コマ90分の授業と考えると、1セメスターで終わるぐらいのペースです。 次は、 もう少し詳しい「日本語教師のための言語学入門」小泉保(大修館書店)を読む予定です。

日本語児童文学

オズのまほうつかい (10歳までに読みたい世界名作)

子供二人と一文交代で音読。

言わずと知れた児童文学の名作ですが、思ったよりあっさり。 原作に比べてエピソードが削られてるんですかね?

ドイツ語児童文学

Tom Gates, Band 14: Voll auf den Keks

小学2年生の子供と音読。

8歳から14歳ぐらいの子供をターゲットとしたコミック小説。 活字は使わず手書き文字で書かれており、文中に絵文字が入ったりコミック風に絵と吹き出しで書かれているページがあったりと、読みやすい作りになっています。

小学校に通う主人公の子供と、その家族や友達との間で起きる日常が描かれています。 主人公のトムはバンドをやっていて、この巻では音楽にまつわる話が多く出てきました。

結末に向かって一本道で進む物語ではなく、小さなエピソードが散りばめられていて、同時並行的に話が進みます。 小さい子供でも飽きない。

個人的に印象に残ったのは次の2つ。

  • トムは、しばしば姉のデリアの部屋に忍び込んで勝手に音楽雑誌のバックナンバーを持っていきますが、それに業を煮やしたデリアは一計を案じます。トムとの騙し合いの行方は?
  • トムが意図せずに学校対抗コーラスに参加することになってしまい、面倒なのでどうにか逃げようとするも、なかなかうまくいかず。コンクール当日には予期せぬハプニングが連続して、大ピンチ。

Beast Quest 3: Arcta, Bezwinger der Berge

小学3年生の子供と音読。

剣と魔法の物語・第3巻。王国を守るはずの6体の獣が悪の魔法使いに操られ、逆に王国に厄災をもたらしている。 前2巻に引き続き、王国から獣解放の人を託された主人公が山の巨人「アルクタ」を解放するために旅をする話。

今回は舞台が山なので、山にまつわる新出単語が多かったです。

途中で、落ち込んでいる友達を元気づけるために、その友達の狼をわざとバカにした言い方で「犬ころ(Köter)」と呼び、友達が怒って結果的にやる気を出すというシーンがありました。 普通に「犬」を表す単語は Hund でドイツ語初心者でも最初に習う単語の一つですが、 Köter (日本語にすると「野良」とか「犬ころ」ぐらい?)のような卑称になると少し難易度が高い。

これが人間になると Bengel, Bube, Bursche, Kerl, Spitzbube, Muffel, Halunke, Schurke, Strolch, Bösewicht など、 さらに多彩な語が使われます。 日本語でも、 やんちゃ坊主からガキ、小僧、坊っちゃん、令嬢、朴念仁、悪漢、悪党など様々な語があるのと同じですね。

単語

使う場面が近そうなものを、 適当にグループ化してみました。

  • das Fuhrwerk (牛や馬が牽く)荷車

  • die Weggabelung 道の分岐

  • die Abkürzung 近道

  • der Winpel 木の頂き、梢

  • das Landgut 田舎の所有地(王国の穀倉地帯など)

  • der Bezwinger 征服者

  • der Speer 槍

  • die Keule 棍棒(der Prugel)

  • die Pranke (獣の)前足

  • der Mähne たてがみ

  • der Köter 犬ころ(卑称)

  • die Spinnwebe 蜘蛛の巣

  • der Schotter 玉石、砕石

  • das Felsgestein 岩石

  • der/das Felssims 岩の張り出し

  • die Felsnase 岩棚

  • die Ritze 割れ目、裂け目、亀裂

  • der Schlund 深淵

  • die Schlammlawine 泥流、土石流

  • die Gerölllawine 岩石流

  • der Matsch どろどろしたもの

  • zähflüßig ねばねばした

  • das Getöse うなり、轟音

  • das Gedröhn とどろき、轟音

  • untergehen (風や川の音に声などが)かき消される

  • jemanden mit etwas(D) fortreißen 嵐や波が人をさらっていく

  • etwas(A) herausreißen 引き抜く、もぎとる

  • etwas(A) zermalen 押しつぶす、粉砕する

  • etwas(A) einkeseln 取り囲む

  • sich(A) überlappen 重なり合う

  • etwas(A) überlagern (〜の上に)層をなして重なる

  • durchziehen (川、ヒビなどが)縦横に貫いて走る

  • aufkommen 気持ちが沸き起こる

    • In mir kam Zweifel auf.
  • jemanden durchzucken 気持ちが沸き起こる

  • jemanden durchfahren

    • Erleichterung durchzuckte mich.
  • jemanden packen (気持ちなどが)〜を襲う

    • Ein Schreck packte ihn.
  • prescheln 大急ぎで行く

  • jemandem nachstürzen 大急ぎで〜の後を追う

  • sich(A) überstürzen 大慌てする

  • zucken ある方向で素早く動く

    • Ein Schmerz zuckte durich seinen Arm.
    • 痛みが腕を走り抜ける
  • etwas(A) hochschleudern 〜を跳ね上げる

  • etwas(A) aufschleudern 〜を跳ね上げる

  • trudeln ひらひらと舞い落ちる

  • auf etwas (A) zutapsen おぼつかない足取りで〜に向かって歩く

  • taumeln よろめく、千鳥足で歩く

  • schlappend (足取りが)引きずるような

  • verzweifelt 必死の

  • unter Einsatz aller Kräfte 全力で

  • krampfhalf 一生懸命の

  • blaffen 大声で怒鳴る

  • unterkommen 収容する、投宿する

    • Der Alte ist im Altersheim untergekommen.
  • sich(A) verhärten 硬化させる

  • sich spiegeln (像などが)映る、現れる

  • nach Luft schnappen 空気を求めて激しく喘ぐ

  • anschwellen 増大する

  • etwas(A) überdecken 覆い隠す

  • verkrusten 固まって硬い表皮を生じる

  • etwas(A) herlocken こちらへ誘う、誘き出す

  • etwas(A) weglocken 誘って引き離す

  • etwas(A) entblößen むき出しにする

  • etwas(A) zurückwerfen ぐっと後ろにそらす

  • sich(D) den Schlaf aus den Augen reiben 目をこすって眠気を覚ます

  • abrupt 突然の

  • zerlumpt (衣服が)ぼろぼろの、みすぼらしい

  • blindlings 盲目的に

  • verwegen 向こう見ずの

  • stickig (空気がこもって)むっとする

  • hüfthoch (下から)腰の高さにまで達する

  • gezackt ギザギザの