スイスでブルカ着用禁止を求める提案が国民投票にかけられ、 可決されました。 禁止されるのは顔を完全に覆うブルカと目だけ出すニカブで、 スカーフなどで髪を覆うのは問題なし。
これに対して、 誰かが「公共の場での宗教的理由に基づく服装を制約するのは違憲なのでは」と書いているのを見かけましたが、 そもそも今回の国民投票は改憲案に対するものなので、 違憲になりようがありません。 また意図はともかく条文上は宗教には触れておらず、 あくまで公共の場で顔を隠すのを禁止するという内容になっています (具体的な 改憲内容)。
今回の改憲を踏まえて、 2年以内に議会が対応する法律を作成します。 逆に、法律ができないと違憲状態になります。
スイスでは、国民が直接改憲案を出して国民投票に諮ることができ、
- 全投票数の過半数
- 州ごとに投票数を集計し、過半数の州で賛成票多数
という2つの条件を満たすと可決されます。 結果的に、かなりの頻度で改憲が行われます。
今回はジュネーブ州、チューリッヒ州、バーゼル・シュタット準州という都市を有する州と他2州で反対多数、 残りの18州は賛成多数でした。 投票数全体だと賛成51.2%対反対48.8%と接戦。