欧州における新型コロナウイルス関連記事

週末から風邪で寝込んでいたのですが、少し体調が戻ってきました。 休日は子供が家にいると、うるさくて眠れないのが辛い。

新型コロナウイルス関連記事

Coronavirus: Neuinfektionen in der Schweiz

スイスの新型コロナウイルス新感染者数は、 今春のように急激ではないものの徐々に増えています。 グラフは SRF の記事 から。

以下、寝ている最中に読んだ、 新型コロナウイルス関連記事の覚書。

Mit der Maske ins Museum: In der Stadt Zürich gelten neue Vorgaben

「博物館へはマスクを着けて: チューリッヒ市では新しい規則が適用されます」

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、 チューリッヒ市が屋内公共スペースでのマスク着用を義務化しました。

すでにチューリッヒ州では

  • 屋内の市場、商店、ショッピングセンター
  • 公共交通機関
  • 1.5m の距離が保てない場合

にはマスク着用が義務化されていますが、 これに加えて、 チューリッヒ市では次の場所でもマスク着用を義務化とのこと。

  • 不特定多数がアクセス可能な市管理建物
  • 市立病院
  • 老人ホーム・介護施設
  • 市立博物館・美術館
  • 小中学校
  • 特殊学校

スイスのガイドラインでは他人と 1.5m の間隔を保つことになっているが、 実際問題として学校で常に 1.5m 間隔を厳守するのは難しい。 結果的に、 クラスで新型コロナウイルス感染者が出るとクラスの生徒はすべて10日間自宅待機になり、 家庭に与える影響も大きい。

Mehr als 500’000 Infektionen in Spanien – Intensivbetten in Südfrankreich werden knapp

「スペインで感染者50万人超 - 南フランスでは集中治療室がほぼ満室」

一ページにいくつか記事がまとめられていますが、 フランスの件が特に気がかり。

フランスは国を100の行政区に分けて管理していますが、 その内 28 がウイルスが活発に広まっている「赤地域」に指定されたそう。 また南フランスでは集中治療室が逼迫しており、 Département Bouches-du-Rhône 県では70床中65〜67床が使用中とのこと。

現在までのところ今春と比べると新型コロナウイルスによる死者数は抑えられていますが、 病床が埋まったら重症化即死亡確定となるので、 一気に状況が悪化します。

Maskenpflicht: Was gilt in Stadt und Kanton Zürich? Die wichtigsten Antworten in der Übersicht

「マスク義務化: チューリッヒ市とチューリッヒ州で適用されることは? 最も重要な回答を概観」

スイスは26の州から構成される連邦国家で、 原則として新型コロナウイルス対策は州が決定・実施します。 今春は緊急事態宣言が出でいたので、 その間のみ国に権限移譲されていました。

今回チューリッヒ州の州都であるチューリッヒ市が独自に追加対策を打ち出したので、 チューリッヒ州とチューリッヒ市の規則について解説した記事です。

規則や背景について詳しく解説していますが、 気を引いたのが濃厚接触者追跡のキャパシティに関する一節。

チューリッヒ州も日本と同じく、 新型コロナウイルスの感染者が出ると保健局が電話で聞き取り調査をして濃厚接触者を特定、 一定期間の自宅待機を要請することで感染の拡大を防いでいます。 専門家が人手をかけて対応しているので、 感染者が増えるといずれ限界が来ます。

Laut der Gesundheitsdirektion des Kantons Zürich können die Infektionsketten momentan mit hochgefahrenen Kapazitäten noch zurückverfolgt werden. Als kritische Schwelle für das Abdecken des Contact-Tracing gelten 100 Neuinfizierte pro Tag.

「チューリッヒ州保健局によると、 感染者は現在のところ(新型コロナウイルス流行を受けて)増員された要員で追跡できています。 感染者追跡の需要を満たすための臨界値は、 一日あたりの新規感染者100人です」

すでに1日あたりの新規感染者は7日平均で66人まで増えているので、 意外と限界が近いです。 濃厚接触者追跡ができなくなると感染が一気に拡大する可能性があるので、 ロックダウンが視野に入ってくることになり不穏ですね。

その他

高リスク地帯からスイスに帰国した場合、 10日間の自宅待機が要請されるのですが、 旅行業界から短縮の要望が出ているという記事も見かけました(URL失念)。

旅行計画後、 あるいは開始後に高リスク地帯に分類されると、 その後の日常生活に甚大な影響が出るため多くの人は海外旅行を回避することになり、 旅行業界にとって厳しい状況なのはよく分かります。

当局者としては、 たとえ入国時に検査を行っても陰性の証明にはならない (帰国直前に感染した場合には、 実際には感染していても入国時点では検査でウイルスを検出できない可能性がある)ため、 自宅待機を免除することはできないとの見解。