Re^3: 語学の入門における語彙力とAnkiDroidについて

AnkiDroid の使い方について、 有野さんの質問への返答です。

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Re: Re: 語学の入門における語彙力とAnkiDroidについて

2000語の単語一冊入力って何時間くらい掛かるものなんですかね?

だいぶ前のことなので、もう記憶にないですね。

確か AnkiDroid で入力したら時間がかかったので、 最初は PC で Google スプレッドシートに入力し、 それを CSV で書き出して Mac 版の Anki で一括取り込みした気がします。

私は章ごとに分けて一気に登録しましたが、 これは学習ペースに合わせて登録してもいいと思います。 たとえば新規カードを1日2枚と決めたら、 週に一回14単語分を登録することにすれば、 そこまで負担ではないと思います。

ついでに両面にするのもやってみるかなぁ。

両面にしたら外国語側は TTS(テキスト読み上げ)を有効にするのがお薦めです。 まずは音声だけを聞いて回答を試みると、 簡単な文でも意外と聞き取れないことがあります。

学習のバランス

外国語を学ぶ場合、 文法・読解・作文・リスニング・会話などをバランス良く伸ばしていく必要がありますが、 日本語話者がドイツ語を学習する場合、 文法は手を抜かずに早めに片付けたほうが良いと思います。

日本語とドイツ語は文の構成が大きく違うので、 単語の意味が分かっても、 文法を理解していないと文が読めないことがあります。 一方でドイツ語は英語と比べると文法がきっちりしているので、 文法が分かっていれば理解のヒントが一気に増えます。

現地で生活していると、 読解やリスニングの教材については不足することはありません。 子供が通学している学校からは現地語で連絡が来ますし、 学習が進めば現地の新聞・テレビや Web サイトから情報を仕入れることになるので、 普段の生活が読解・リスニングの訓練になります。

また会話に関しても、知人や店員、教師、医師と話したり、 外出すれば乗り物やレストランなどで一緒になった人と世間話をする機会もあります (今は covid-19 の影響で難しいですが)。 特に教師や医師との会話は意思疎通が不十分だと後で問題になる可能性があるので、 こちらとしても会話に取り組む真剣さが違ってきます。

日本にいながら外国語を勉強する場合には、 このあたりは工夫が必要ですね。

なお作文だけは、現地在住でもプロの教師に添削してもらう必要があります。 一人で書いているだけでフィードバックがないと、 改善ポイントが分からないためです。

継承語としての日本語学習

子供が漢字を学ぶために AnkiDroid を活用しようと準備を始めています。

私の子供は現地の小学校(授業はドイツ語)に通っていますが、 継承語としての日本語を学ぶために、週に一度、日本語学校にも通っています。 宿題を手伝ったりして様子を見ていると、 漢字と作文が手強いようです。

漢字は週に一度テストがあるので、 そこに向けて勉強してテストでは良い成績をおさめるのですが、 その後で定着せずに忘れてしまう模様。

日本在住で日本語に囲まれて暮らしているのと比べると、 外国在住の子供が日本語に触れる機会は

  • 家庭での会話(語彙や話題は限られる)
  • 日本語学校での週に一度の授業
  • 日本語学校の宿題
  • 読み聞かせ・読書

ぐらいしかないので、 学習した漢字を目にしたり使う頻度もチャンスが少ない。

暗記の鍵は適当なタイミングでの繰り返しなので、 AnkiDroid を使って強制的に学習した漢字に出会う回数を確保して、 定着させようという目論見です。 モチベーションを維持するのが大変そうですけど。

あとは現地校で第一外国語として英語が始まるので、 それも AnkiDroid に入れた法が良いのかも検討中です。 ドイツ語圏における英語教育がどんなものなのか分かっていないので、 まだ具体的なイメージが沸いてません。